ARIA 第一話

秋の新番組でも注目作の一つ、ARIAの放送が始まりました。


つか、その昔ガンガンでデビューしてからずっと追っかけてきた「天野こずえ」ファン待望のアニメ化ですよ!!しかも、このARIAといえば天野こずえの集大成じゃないですか?「夢空界」、「浪漫倶楽部」等でその才能を見せてきた不思議感覚、素敵感覚を昇華させた作品がステンシル連載「AQUA」であり、コミックブレイド連載「ARIA」だと思うのですよ!!


で、その第一話・・・なのですが、いきなりびっくりです。
原作で第一話といえば、迷子になって娘夫婦をさがすおじいさんの話なのですが、ロリ幼女の話にすり替わってます。


さすがに第一話からおじいさんを舟に乗せる話では視聴者がついていけないとの判断でしょう。うん、まぁね。適切な判断だと思います。正直、出来は悪くなかったし。まぁ、しかし原作ファンから言わせてもらいますと、そこは視聴者ほっぽってあえておじいさんのまま貫いて欲しいのですね。いえ、アニメは駄目ではないのです。
しかし、ベストではないと。「不便」とか「合理的ではない」とか時間に追われるように生きている気難しいおじいさんの顔がじゃがバターを食べた時に吊り上げていた眉毛が下って、無言でじゃがバターをほおばるシーンとか、その後、お茶を飲みながら紅葉した葉っぱが落ちていく風景を眺めるシーンとか、哀愁ですよ。そして強調されるAQUAの風景ですよ。


ARIAといえば、もちろん魅力的なキャラクターがたくさん登場しますが、そんな作品は他にもいっぱいあるわけです。で、ARIAの飛び抜けている点といえばAQUA、ネオヴェネツィアという魅力的な世界です。そういう意味で原作第一話は紅葉の季節とおじいさんとじゃがバターの見事なるハーモニーでその世界に引き込み、読者にその空気感さえ運んでくれたわけです。


まぁ、そんな感じでネオヴェネツィアの描写は弱かったですが、ARIA独特のゆったりした空気感はそれなりに出ていた気がします。あともう一歩踏み出るものがあれば・・という感じですか。第一回を見たところではオリジナルの要素をかなり入れてくるように見受けられました。つか監督は佐藤順一さんなのでそれなりにいい作品になってくれるんじゃないかと期待。